こんなにおもしろい中小企業診断士の仕事 / 建宮努
- 作者: 建宮努
- 出版社/メーカー: 中央経済社
- 発売日: 2008/06
- メディア: 単行本
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ちょっと思いつきで読んでみました。
内容はこんな感じ。
第1章 診断士資格の魅力
第2章 こんな時に役立つ診断士の知識
第3章 診断士の仕事 ケース・ファイル
第4章 中小企業診断士試験制度と学習法
で、全然、中小企業診断士という資格について知らなかったんですが、資格でカバーする範囲が広いですね。
まあ、経営コンサルをするということを考えると、こういうことになるのかも知れませんが。
40過ぎまで避けて来た分野なので、ちょっと勉強してみようかとも思ったんですが、これは相当気合入れないと無理っぽいな。w
以下は読書メモ。
新しいビジネスプラン SWOT分析 Strength 強み Weakness 弱み Opportunities 機会 Threat 脅威 を洗い出して、強みを伸ばすという考え方 企業を取り巻く、その企業ではどうにもできない外部環境の分析 Oportunity, Threat, Strength, Weak 外部環境を前提としたその企業の強みと弱みの分析 コアビジネスへの資源集中(ドメインの再定義) 「メインクライアント」をきちんと設定し、「そのニーズを的確にとらえ」、「他社に真似のできない独自性をもって応えること」をドメイン(事業領域)を定義するという 事業の成長方向性 市場マトリックス(成長ベクトル) │製品(技術) ├───────┬───────── │ 既存 │ 新規 ─┬──┼───────┼───────── 市│既存│市場浸透戦略 │新商品開発戦略 場├──┼───────┼───────── │新規│新市場開拓戦略│多角化戦略 ─┴──┴───────┴───────── 競争力アップの原理原則 ・差別化戦略 ・コストリーダーシップ戦略 ・集中戦略 │戦略の優位性 ├────────┬────────── │顧客からの特異性│低コスト地位 ─┬────┼────────┼────────── 戦│業界全体│差別化 │コストリーダーシップ 略├────┼────────┴────────── 標│特定セグ│ (差別化集中)集中(コスト集中) 的│メント │ ─┴────┴─────────────────── 事業の管理 マネジメント・サイクル PDCA(Plan − 計画, Do − 実行, Check − 結果チェック, Action − 改善行動) → 次の計画の修正改善 管理者としての人の使い方 モチベーション理論 動機づけ要因 … 改善するとモチベーションを高めるもの 衛生要因 … 改善すると不満が解消するだけで、特にやる気が出ることとは関係ないもの (例) 動機づけ要因 → 達成感, 承認, 仕事そのもの, 仕事への責任, 昇進 衛生要因 → 会社の方針, 上司の監督, 給与, 人間関係, 労働条件, 作業環境 マーケティング 「売れる仕組み」を考えること マーケティングの思考軸 4P 商品(Product), 価格(Price), プロモーション(Promotion), 立地(Place) 「どんな商品を」「いくらで」「どんな販売方法や集客方法で」「どういう場所で」売るか? → 「メインクライアントのニーズ」について考える 標的とすべき市場 ポジショニングマップ カテゴリー毎に具体案を検討する (例)どういう店をやりたいか? 品質高 ↑ 価 高級料理のネット販売 │ 高級料理店 価 格 ───────────┼────────────→ 格 低 安かろうまずかろうな店│ ぼったくり店 高 │ 品質低 商品構成 プロダクト・ミックス 販売商品の範囲の広さと、深さについて考えること (専門店と量販店等) サービスの向上 サービス業における「サービスの品質」の向上 コンタクト・パーソネル(サービス提供員) インターナルマーケティング 会社の方針や考え方をコンタクト・パーソネルに売り込む サービス企業 ─ インターナルマーケティング → コンタクト・パーソネル コンタクト・パーソネル ← インタラクティブマーケティング → 顧客 価格戦略 スキミングプライス戦略(上澄み吸収価格戦略) 新商品投入時に高い価格を設定し、初期コストを回収後、価格を下げていく ペネトレーションプライス戦略(市場浸透価格戦略) 新商品投入時に低い価格を設定し、市場シェアを握る ブルーオーシャン戦略 独自市場を開拓し、価格設定の主導権を握る ビジネスの効率 自己資本利益率(ROE)分析 当期純利益/資本 利益が出やすい仕組み 損益分岐点分析 損益分岐点 = 売上 - (固定費 + 変動費)が0を超えたところ 損益分岐点を下げるには固定費または変動費を下げる 損益分岐点売上高 = 固定費 / (1 - (変動費/売上高)) 損益分岐点比率 = 損益分岐点売上高 / 売上高 損益分岐点販売量 = 固定費 / (販売単価 - (変動費 / 販売数量)) 会社の支払能力 流動性分析 一年以内に返済する借金である「流動負債」に対して、何倍位現金化しそうな資産「流動資産(当座資産 + その他資産)」があるのかを見る比率(短期の返済義務が払えるか?) 日本の場合1.5倍(150%)くらいあると、支払能力のある、信用できる会社だと判断される ※棚卸資産, 仕掛品, 半製品などすぐに現金化可能か判断できないものも含まれるため注意が必要 リスクとリターン ファイナンス理論 ファイナンス(コーポレート・ファイナンス) … 株主や銀行などのお金の出し手が、その会社のリスクを考慮して期待するリターンに対して、これを超えるキャッシュフローを会社は生み出していかなければならないとする考え方 (例)加重平均資本コスト(WACC) 株主 … その会社の株価が市場の株価の変動に対してどの程度動くかという比率βにリスクプレミアムをかけたものを要求する 銀行, 社債購入者 … 市場金利にその企業のリスクに応じたリスクプレミアムを上乗せしたものを要求する → (株主の期待リターン * 株主資本の比率) + (負債の期待リターン(税引後) * 負債の比率)という加重平均された期待値(→WACC)を生み出す必要がある キャッシュフローを推測し、それをこのWACCの比率を使って現在価値に割り引き、その値が投資したキャッシュフローを上回るようであれば、株主と銀行家の期待に応えるビジネスだと判断する 一次試験の科目だけでもすげーたくさんある… 3次試験で経営者の前に立てるレベルの体系的な知識と論理性を2次試験で、 そのために必要な正確な経営専門用語の理解を1次試験で問う 経営理念をまとめる 経営方針を固める 経営環境の分析を行う 経営環境分析を元に、自社の強みを確認する 強みを生かせる事業領域(ドメイン)を考える マーケティングプランを考える 実行計画を立てる