君がオヤジになる前に / 堀江貴文(著)

君がオヤジになる前に

君がオヤジになる前に

この本は「25歳の君へ」から「38歳の僕へ」という章立てで、それぞれの年齢で想定したキャラクター(多分、堀江氏に良く来る質問等から作り上げた人物像)に対して、アドバイス(というよりも堀江氏の主張)を語っていくスタイルです。
ちなみに堀江氏の定義では年齢ではなく「思考停止」をした人間がみっとくなっていったのが「オヤジ」ということらしく、「オヤジ」にならないためにどうすれば良いのかということが書かれています。
堀江氏の主張は今まで読んで来たものと大体同じで

  • 安定を求めることによって不安定になる
  • 常識を疑え、自分の頭で考えろ。常識は洗脳された結果だ
  • 情報をより多く、早く処理した方が人より先に立てる
  • 人生は有限だし、無駄に過ごすゆとりなんてない

とかそんな感じです。
ビジネスマンとしては素晴らしいと思うし、一所懸命に生きていて人間としても魅力ある部分がたくさんあります。だからこそ周囲に人も集まって来るのでしょうし。
しかし、やっぱり好きになれないなぁ。w
この本で書かれている「皮膚感覚」からすると、私は「上のステージ」とか言う人物は信用できないし、社会的な集団を維持していく上で、人々の間で自然ないしは努力して築き上げた社会的な(目に見えないものも含めて)ルールに従うことを「思考停止」と呼ぶわりに、自分の欲望については本能という言葉で全面的に肯定する辺りについても同様です。
日本は同調圧力が強くて生きづらいとか、空気を読め的なルールも変わっていくべきという点は「ある程度」同意しますが、結局その辺りのことはバランスでしかないと思います。
私は既に年齢的には40歳超えてるし、彼の定義では確実にオヤジでしょうから対象読者ではないかと思いますが。w
まあ、否定的なこと書いてますが、さっと読めて勉強になる部分もあるし、表紙のイラスト描いてる福本さんと対話はおもしろいので読んでも良いかと思います。