中国神話伝説集 / 伊藤 清司・解説, 松村 武雄・編

本棚にあったのを久しぶりに引っ張り出して読んでみました。
諸星大二郎が好きで淮南子, 山海経, 列仙伝, 捜神記とかに興味を持ちつつも、読むと途中で飽きてしまう人はとっかかりに良いのではないでしょうか。って、それは俺なんですが。
まあ、著者(編の方の人)は神話学の代表的な学者の方で、この本の位置づけは様々な文献への入り口という感じになると思われるので、そういう意味では正しい読み方なのかも知れません。(もちろん研究のとっかかりと読書のとっかかりでは全然意味が違いますが。^_^;)
しかし、そんなにたくさん本を読んで、自分の中で消化できるとも思えないので、こういう本はもっと増えて欲しいですね。

中国の神話に関しては解説の

概観的に言って、インドの神話が宗教的であり、ギリシアの神話が社会的であり、北欧の神話が哲学的であり、日本の神話が歴史的政治的であるのに対して、中国の神話は、仙術的であると言えるだろう。

という記述が、おもしろいなぁと思いました。イメージでしかないですが、確かにそのとおり、と感じる部分があります。

てなところで、古い本でISBNコードも振られていないので、一応まとめ。

中国神話伝説集
伊藤 清司・解説, 松村 武雄・編
現代教養文庫 社会思想社刊発光
1976年2月15日 初版第一刷発行
書影もないので、最後に全く関係ない写真でも。

すっかり日が落ちるのが早くなりましたねぇ。